2024.04.04
少し前のお話ですが
僕が担当させて頂いた
お葬式でのお話です。
そのお葬式は
開式から色々な事が順調に進み
少し早めに出棺を迎えられそうでした
お葬式の読経が終わり
導師様が退席をされると
お棺の蓋を開けて
お花でのお別れの時間。
お花でのお別れの時間も
ゆっくりと時間を取り
それでもまだ時間にゆとりがあったので
お花でのお別れを見守っている喪主様に
「この後火葬場に向けて出棺しますが
火葬場に向かう道中、
どこか通って上げたい場所は
ありませんか?」
そうお聞きすると
ふた呼吸考えられてから
「さくらを…
桜を見せてあげたいです」
と、そう仰って頂きました。
伊丹で桜といえば昆陽池公園。
さくらホールから火葬場まで
3つのルートがあり
昆陽池公園を通るルートは
その先、南側に市役所があり
車の流れが悪いので
普段は使わないルートなのですが
この日は時間的に余裕もあったので
大丈夫。
という事で
喪主様のご要望
桜が咲き始めた昆陽池公園を通って
伊丹市営斎場へ。
まだ二分咲きといった所でしょうか
満開ではありませんが
喪主様と故人様の思い出
二人で一緒にいったお花見。
最後にもう一度
叶えさせて頂く事ができました。
お葬式は
火葬場へ着く時間の制約があるので
どうしても忙しなくなりがちなんですが
できる限り
ゆっくりお送りしていただけるよう
最善を尽くしています。
他でもない
大切なご家族様との最後のお別れ
時間に追われる事なく
ゆっくりお別れできますように。
合掌
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