伊丹のおくりびとブログ

お葬式とお坊さん

2024.03.11

 

無宗教化が進んだと言われる今、

 

今でもお葬式の多くは

「仏式」で執り行われています。

 

今日は仏式のお葬式における

お坊さんの事について

少しお話しさせて頂きます。

 

 

お葬式の打ち合わせの席で

まず初めにお話しするのが

お坊さんの事

 

費用も大切だし

規模も大切だし

日程も大切。

 

そのお葬式の日程を決める上で

導師を務めていただく

お坊さんの都合が最優先されるので

日程を決める前に

お坊さんのお話をするのです。

 

お坊さんの話を切り出した時に時々聞くのが

「うちはお寺さんとの付き合いがない」

という言葉。。。

 

宮司さん(神道)や牧師さん(クリスチャン)も

同じなんだけど

神道やクリスチャンの信者さんは

宗教への帰属意識が高いことが多い

 

国や地域独自の信仰がある場合は別として

「お寺さんと付き合いがない」

というのは基本的に無い話

 

一般的に、ご先祖様がいる限り

昔、ご先祖様のお葬式は行われており

その際にお寺さんにお世話になってる。

 

はずなので

「お寺さんと付き合いがない」

と言われた時も

 

お祖父さんや曽祖父さんの

お葬式は何年くらい前で

それはどこの地域で行われ

その時にお経をいただいたお寺さんは…

と聞き進めて行くと

ほとんどの場合、

お寺さんとの繋がりを見つけられる。

 

その上でさらに

「うちは分家だから」

「故郷を出て何十年も経ってて」

「数年に一度墓参りで帰郷する時しか」

「年賀状だけの付き合いだから」

 

など、いろいろなお話を添えて

お寺さんとのご縁がない説明を受ける。

 

が、しかし。

 

が、しかし、

現実はそんな簡単には行かないのです。

 

例えば熊本県に菩提寺があり

今は熊本の親戚が付き合いしてるだけで

我が家はお寺との付き合いがない

 

という場合でも

まず菩提寺さんに連絡をしてから

話を進めるように促します。

 

菩提寺さんが来られる場合もあるし

遠くて来れなくても

阪神間のお坊さんを紹介してくれたり、

あるいは戒名(法名)だけは

授けてくださる場合もある。

 

菩提寺さんから見れば

ここ数年縁が疎くなっていても

檀家さんは檀家さんなんです。

 

時折

「地元の葬儀社さんに紹介してもらって…」

と仰るお寺さんもおられます。

 

その事情をお話しすると

壮大なお話になるので

今は触れないでおきますが

 

田舎のお寺さんを先ず立ててから

お葬式のお話を進めます。

 

あるいは

地元、伊丹のお寺さんの檀家さんの場合

 

お寺さんとスケジュールの擦り合わせが

必要になりますが

 

いきなり葬儀社として電話はしません。

 

僕たち葬儀社はあくまで”業者”なので

お寺さんには必ず家族(親族)から直接

「この度はお世話になります」と

挨拶を兼ねて連絡を入れて頂きます。

 

この冒頭の「挨拶」を大切にしています。

 

ご遺族の皆様はバタバタしていて

そこまで気が付かない場合が多いので

僕たち葬儀社が専門家として

「各場面で最善のアドバイスをする」

というのも、大切なお仕事なのです。

 

ちょっとしたタイミングで

たった一本の電話で

蟠りなく、問題なく

スムーズにお葬式を執り行う。

 

その様な”ちょっとしたコツ”って

ご縁を大切に暮らす社会生活にも

共通する事が多いなと、

 

朝出勤しながら

ふと考えていました。

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