2024年2月28日
お香典の表書き
何って書きます?
仏式のお香典だと
・御香典
・御佛前
・御霊前
が一般的でしょうか。
時々「御香奠」や「御香料」
も見かけますね♪
「奠」の字は
神仏へのお供えと言う意味なので
本来は「御香奠」が良いんですが
常用漢字じゃないから
「典」の字を使うようになったって
そんな理由でいいの?って思いますが
理由については一旦置いといて。
一般的なのは御香典と御佛前と御霊前
「御香料」については
元々お葬式の焼香で使うお香は
「参列者が持参するもの」だったんです。
が、
お葬式を出す当家が用意するようになり
お葬式を葬儀社が仕切るようになると
葬儀社がお香も用意するのが一般的になる。
本来お香という物は凄く高価な物で
(一説によると金(gold)より高いとも…)
本来持参していたお香を当家が用意するので
そのお代金として
「お香料」を包むようになる…
これも一つのローカル文化だと思いますが…
ここから本題に入ります。
ややこしいのは「御佛前」と「御霊前」
この二つには
包む時期と宗派が関係しています
仏教の多くの宗派では
亡くなると49日まで中陰と言って
この世でもなくあの世でもない世界で
霊として修行の道を進んでいて
49日経つと成仏して仏になる。
なので
お葬式から四十九日までは「御霊前」で
四十九日が過ぎれば「御佛前」。
一周忌や三回忌も「御佛前」。
ですが
浄土真宗(十派)は
亡くなると即時成仏するので
「霊」という概念がない。
ので
ずーっと「御佛前」を使う。
宗派の違いお大雑把にいうと
「自力」と「他力」の違い。
「他力本願」という言葉を聞いた事が
おありだと思います。
浄土真宗以外の宗派は「自力」で成仏しで
浄土真宗は「他力」で成仏する
(他力というのは阿弥陀様のお力の事)
自力成仏とは四十九日の間に
7ヶ所の関所を通って成仏する。
他力成仏とは亡くなったその瞬間に
阿弥陀様の働きかけにより成仏する。
という違いがあるのですが
詳しく話すと長くなるので
また別の機会にお話します。
簡単にまとめて言うと
「御香奠」が本来だけど
現代では「御香典」が一般的
「御霊前」は浄土真宗以外の仏式で
四十九日まで使える
「御佛前」は浄土真宗に限り
お葬式から使える
です。
さて、
ここで考えてみましょう。
お葬式に参列する時
相手が何宗かを理解してから
参列してます?
お葬式のお知らせ「訃報」にも
「仏式にて執り行います」としか
書かれてません。
わざわざ「仏教は何宗ですか?」って
確認の電話をする話も聞いた事がないです。
なので
「御香典」が一番無難、
間違える事がありません。
目上の人に包む時は
「御香奠」が適している
と言う説も全国的にみられますが
「御佛前」「御霊前」はリスクあり。
宗派によって不適切になる。
です。
これも地方ルールが沢山ありますが
一つの参考にして頂き
皆さんの不安を一つでも解消できれば
幸いです。
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