って題名に書きましたが
「一般」ってなんだろう。。。
辞書で調べてみると
1 広く全体に共通して認められ、
行き渡っていること。
また、その様。
2 ありふれていること。
あたりまえ。
多くの普通の人々。世間
3特に違いが認められないこと
また、そのさま。
とある。
ここで
お葬式にまつわる
「一般」について
ふたつお話をします。
ひとつ目は
「一般葬」について
今世間では
“家族葬”と”そうじゃない葬儀”を区別するために
「家族葬」⇄「一般葬」として
使われている。
これ、
家族葬が普及し始めた頃なら…
家族葬が少数派だった頃なら…
家族葬が広く全体に共通して認められてなくて
行き渡っていなかった頃なら…
当時、多くの人々が選んでいた
世間に開かれ会葬者を受け入る葬儀を
「一般葬」と呼び
ごく一部の人達が選んでいた
世間に門戸を閉ざし家族親族だけで行う葬儀を
「家族葬」と称していた、その頃なら
“家族葬”と”そうじゃない葬儀”を区別するための
「家族葬」⇄「一般葬」という
使い方も成立するけど
本当はその前
家族葬という言葉が
まだ存在していなかった頃
会社の費用で行う「社葬」と
そうじゃないお葬式を区別するために
「社葬」⇄「一般葬」として
使われていた昔々のお話は置いといて。。。。
世間の9割以上の人が
家族葬を選ぶようになった今では
「家族葬」⇄「一般葬」という図式は
成立しなくないですか?
それとは別に僕は個人的に
以前から「一般」という言葉を
使わないようにしているのです。
代表的な例が
お葬式の打ち合わせをする時
「どんなお葬式になさいますか?」
「お葬式の規模はどうされますか?」
喪主様の意向をお伺いするシーンで
「家族葬にされますか?
それとも一般葬にされますか?」
って言わず
「お葬式をするにあたり
どこまでの方々にお声をおかけられますか?
家族、親族だけで行われますか?
あるいは親戚以外、
ご近所さんや会社関係の方、
ご遺族みなさんのご友人も招かれますか?」
と聞くようにしている。
それは
「一般」という言葉の脆弱性もあるんだけど
お葬式をした事がない人に
「家族葬?一般葬?」ってお聞きしても
明確なイメージが持てない可能性があるから。
無駄に言葉を省略するのが
好きじゃないという
個人的な性格も影響してるだろうか
マクドナルドは
マックでもマクドでもなく
マクドナルドって言うし
ケンタッキーも
ケンタと言わず
ケンタッキーって言うし
スターバックスも
スタバと言わず
スターバックスと言う。
マクドナルドもスターバックスも
数年に一回程度と滅多に行かないし
ケンタッキーは全く行かないけど
(笑)
「ケンタッキー」を「ケンタ」と言うって
「キー」ぐらい略さずちゃんと言ったら良いのに
たった一文字(一音)略すって
どんだけ忙しいねん!
ヘ(__ヘ)☆\(^^;
って突っ込みたくなってしまう
(笑)
これって
アメリカの自動車会社のシボレー(Chevrolet)
というフランス語由来の社名を
アメリカ人は発音しにくいので
シェビー(Chevy[ˈʃɛvi])という通称を使う
というのとは違い
なんだか”頑張ってる感”を感じてしまうのは
僕だけだろうか。。。
「スタバ行く?」って言ってるのを聞くと
「スターバックス使い慣れてるし〜」
的な”頑張ってる感”を感じてしまって
心なしか少し痛々しく思ってしまう。
って、ちょっと脱線してしまいましたが
お話を「一般」の脆弱性に戻します。
初めに、
「お葬式にまつわる一般について
ふたつお話をします」
と言っていた、ふたつ目の話が
その「一般」の脆弱性。
昔々、
多くの人々が広く世間に門戸を開き
故人や遺族の友人や交友関係を招いて
お葬式をしていた頃のお葬式では
司会者が音響設備を使って
式進行をする際の案内で
親族、各種代表、そして一般
を使い分ける事が多かった。
専門の派遣会社に依頼した司会者さんも
当たり前のように使っていた
が、
が、である。
僕は
葬儀の司会を教えてくれた師匠に
「”一般”は使うな」と教わった。
その理由(きっかけ)は
「一人の会葬者に頂いた指摘」。
詳しく教えてもらうと
お葬式に参列している人たちは皆
“故人を偲んで”集まってる人たちであり
その一人一人の故人への想いは
どの人の想いも序列や甲乙をつけられず
みんな大切だという事
なのに
お焼香の案内をマイクで言う時
親族の名前を読み上げて
次に会葬者にお焼香。
その際に議員や会社関係、
各種代表の人だけ
社名や肩書き、そしてフルネームで
さらに”様”付きで案内するのに
それ以外の人たちを十把一絡げにして
「ご一般の皆様」と案内していた。
それが普通だった
が、しかし
ある時
会葬者控えのテント席から
お焼香に進む会葬者の一人に
「わしら一般って言われてるけど
皆んな其々故人に想いを持って
来てるんやで」と
柔んわりと指摘された事があった事
その会葬者さんは
「一般」が「その他」的な意味で
使われている事に違和感を感じだのだろうか。
それ以来、師匠は
それまで慣習的に使っていた
「一般」を使うことに凄く慎重になった
そう教えてもらったのは
かれこれ30年前の事。
僕は師匠に教わった通り
「一般」を使わないようにした。
が
それでも大勢を招いて行うお葬式で
「一般」と言う言葉を
完全に無くすことはできなかった
マイクを通じた司会のセリフからは
完全に「一般」を無くす事ができたけど
受付の窓口表記は難しい
これは「一般」云々の前に
色んな意味で難しい。
何度も経験があるのが
「会社関係」「学校関係」など
様々な団体別の受付窓口を作り
それ以外を「御一般様」で括るのだが
細かい事を言い出すと
個別窓口漏れをする団体ができる
いわゆる個別窓口を作るほどでもない
「少人数系団体」
と言うのが適してるかどうか微妙だけど
他の専用窓口はずら〜っと数十人並んでるのに
少人数系の専用窓口はガラガラ。
個別記名簿(芳名録)も数人だけ。。
そんな少人数系窓口を並べ出すと
窓口自体が沢山になりすぎて
逆にカオスになってしまう。。。
そんな時はやむをえず
「御一般様」と表記する
「一般」に「御」と「様」まで付けて
「御一般様」と表記するのが
せめてもの配慮というか心遣いというか
はい。
苦肉の策。。
話を現代に戻して
家族葬が一般的になった今となっては
受付を設ることもなく
個別窓口表記をすることもほぼ無くなったけど
30年経った今だに解決できていない
心の中の蟠りだ。
カジュアルなシーンなら
「それ以外の人」
とか
「じゃない人」
でも良いかもしれないけど
(それもどうかな?)
(微妙かな?)
(笑)
どちらにしてもお葬式では使えない。。。
ここまで話したふたつ目の話、
「一般」という言葉の脆弱性は
課題として置いといて
ひとつ目の話に戻ります
家族葬が殆どを占める今となっては
「家族葬」⇄「一般葬」と言う使い分けは
現実的に成立しない。
世間の多くの人たちが選んでいるものを
「一般」というのであれば
世間の多くの人たちが選んでいる
「家族葬」こそ「一般葬」になる。
地域性もあると思うけど
阪神間では
家族葬が98%くらいを締めてるかな?
あ、
直葬や火葬式などを含んで
「会葬者を招かず行うお葬式」が
98%程度になってる
という方が表現的には合っているだろうか
その「家族葬」も
普及しすぎて弊害が増えてきている。
そもそも
「家族葬」と言うのは名前だけで
実際に家族だけでお葬式をすることをは
極めて稀だという現実。
この家族葬による弊害と
名前と現実のズレについては
また別の機会にお話しします。
ついつい長文になってしまいましたが
最後までお付き合い下さり
ありがとうございました♪
なお
この記事に対するご意見苦情は
受け付けておりませんので
どうぞ心の中に一旦仕舞い置き頂ければ
幸いです♪
とは言っても
どこかでお会いした時には
ゆっくり膝を交えて
お伺いさせていただきますので
ご安心ください♪
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