伊丹のおくりびとブログ

自宅で家族葬

 

少し前のおはなしですが

 

「お葬式を自宅でしたい」

と、ご相談を頂きました。

 

回答は

「もちろん大丈夫ですよ♪」

です。

 

 

はい、今日は

お葬式を行う式場についてのおはなしです

 

 

昔々

高度経済成長を迎える前の日本では

お葬式は自宅で行っていました。

 

結婚式も自宅で行ってました。

 

その頃の家屋(民家)は

人が集まりやすいように

田の字の座敷が設てあり

 

 

襖を外すと大きな空間ができる間取りは

お正月やお盆、

法事やお葬式など

人が集まる時にも対応できる。

 

人が集まる前提で建てられていた日本家屋

 

村社会など地域コミュニティを重んじる

日本ならではの工夫でしょうか。

 

 

時代が進み

人付き合いが村社会だけに収まらず

お葬式自体がどんどん派手になり

お葬式が葬儀会館で行われるようになった

昭和。

 

 

バブル経済が破綻し

世の中が不景気という落ち着きを取り戻し

お葬式自体も小規模化し始めた平成。

 

 

そしてコロナ禍という

前代未聞の災禍に見舞われた令和。

 

 

お葬式がどんどん小規模になり

 

 

まちなかに見られる葬儀会館も

家族葬専用の小さな葬儀会館が増える。

 

 

そう

一般的なお葬式(家族葬)を行うのに

もう、大きな葬儀会館は必要ないのです。

 

そうなると

異常に増え続けている

小規模葬儀会館

 

増えている理由は

家族葬の大流行と

建設規模が小さいので

少ない資金で建てられるから

かな?

 

そしてコロナ禍が明けて迎えた

withコロナ時代
(この言葉は好きじゃない)

 

家族葬用の小さな式場もいらない

ほんとに少人数の

「家族だけのお葬式」

というニーズも出てきてます。

 

 

少し振り返ってみると

10人弱でお送りしたお葬式

4〜5人でお送りしたお葬式

 

3人でお送りしたお葬式もあります。

 

その時に生まれるのが

 

「わざわざ葬儀会館を借りなくても

家から送ってあげれるんじゃない?」

 

「勝手の知らない会館より

家から送り出してあげたい」

 

というニーズ。

 

これは昔からあるニーズなんですが

今まではそれができない事情があったのです

 

集まる親戚

少なからず来られる参列者

その人たちが乗って来る車の駐車場

お坊さんの着替え部屋

会食のスペース

これらの要件を考えると

自宅では無理。。。

 

 

隣保や同行、隣近所も皆んな協力して

お葬式をしていた時代ならまだしも

 

地縁が薄くなった今では不可能。

 

だったんです。

 

そうなんです

 

それが今

過去形になりつつあるのです。

 

 

コロナまでは家族葬って言っても

親族みんな集まってましたが

 

コロナ禍以降

家族葬に参列する親族の人数は

確実に減っています。

 

それと

民家のリビングが広くなってます。

 

昭和の家屋って

居間が6畳とか4畳半だったり

小部屋が多かったけど

 

最近の家屋は

1階はリビング1部屋だけだったり

リビングに小さな和室が続いてたり

 

1戸建てに限らずマンションでも

リビングが広くなってる傾向が見られます。

 

それと

住宅地にコインパーキングが増えてます

 

空き家を壊して駐車場にって

ご近所で見かけませんか?

 

自宅でお葬式ができる条件が

整ってきている社会背景があるのです。

 

 

逆に

自宅でお葬式ができない

絶対的な社会背景もあります

 

それは老人介護施設、

老人ホームです。

 

特別養護老人ホームとか

有料老人ホームとか

住民票を持って入居する施設の存在です

 

 

ここ数年、

「お祖母さんは施設住まいが永くなり

自宅も処分したので

亡くなっても連れて帰る家がない」

そんなお話もよく耳にするようになりました

 

 

老人ホームによっては

施設内でお葬式ができる所もありますが

数は少ないみたいです。

 

これが

「自宅でお葬式」ができない

事情のひとつです。

 

数で言うとこちらのケースの方がまだ多いかな?

 

数年前、コロナ前だったら

発想することもできなかった

自宅リビングでの家族葬

 

これもコロナ禍を明けた今だから選べる

一つのお葬式の方法でしょうか

 

 

部屋の片付けとか

大変なこともありますけどね♪

 

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