伊丹のおくりびとブログ

遺影写真の手元修正

 

2024.03.09

 

今日は遺影写真のお話です。

 

少し前のお話ですが

お葬式の打ち合わせで

とあるご相談をいただきました。

 

それは遺影写真の加工のご相談です。

 

遺影写真。。。

 

お葬式の打ち合わせの中で

割と時間がかかるのが

遺影写真の原板

元写真の選出です。

 

最近の傾向として

遺影写真を選ぶ基準は

 

① 何よりも表情が優先。

 

少しでも笑っている

少しでも穏やかな表情

少しでも故人らしい表情

 

② そしてピント。

 

極力ピントが合ってる写真。

遺影写真は手に持って見るより

少し離れて見る事が多いので

少々のピンボケは許容範囲内。

 

③ 次にロケーション

 

極力本人の顔が大きく写ってる事

誰かと写っていたりしても大丈夫

 

④ そして服装

 

最近の遺影は紋付や喪服に

着せ替えない傾向にあるので

そのまま使える服装が好ましい。

 

もちろん印画された写真じゃなくて

スマホのデータでも大丈夫です。

 

で、

こないだ頂いた相談内容は。。。

 

*****相談内容******

 

候補の写真、

表情も服装も

めちゃめちゃ良いし、

皆んなで飲むのが好きだった故人らしい

凄く良い写真があるんだけど

手に持ってるビールの銘柄が

本人が大好きだった銘柄と

違うビールを持ってしまってるんです…

この写真を撮った時は

たまたま淡麗を持ってるんだけど

本人はアサヒのスーパードライが

一番好きだったし、一番飲んでたんです。

この写真、めちゃめちゃ良いんですが

ビールの銘柄だけが本人らしくないんです

なんとかなりませんか?

 

***************

 

 

というご相談を頂きました。

 

 

一番簡単な選択は

「手と缶を消す加工」

 

手と缶を消して

胸元のシャツの柄に合わせて

映像が失われた部分を繋ぎ作る

 

あるいは

別の写真の中で着てる洋服を

丸ごとすり替える。

 

どちらも技術的には不可能ではない

 

が、しかし

 

喪主様の話しをお聞きしてると

そっちの方向(消去)じゃない感じがする

 

できればこのまま使いたい

けど

ビールの銘柄が気になる

 

そんな喪主様の気持ちが

ひしひしと伝わってくる。。。

 

ふむむむむ。。。

 

それならば…..

 

手に持っておられる淡麗を

スーパードライに変えてみましょうか?

 

と、ご提案。

 

提案しておきながら

そんな事ができるのか

技術的には実現可能かも知れないけど

加工代金とか大丈夫なんだろうか。。。

 

その場で確認してみる

喪主様から預かったデータを

専門家(写真加工業者)に送って

見てもらう。

 

その回答は

「できないこともないけど…」

 

仕上がりのクオリティは

やってみないとわからない

との事。

 

できるのであればやってみよう。

 

ということで

今回の遺影写真の加工内容は

・室内撮影だった背景を消して

・手に持つビールを変える。

の2点。

 

 

結果

 

 

大成功!

 

 

全然違和感ない!!

 

 

この仕上がりには喪主様も大絶賛。

 

そしてお通夜の参列者からも

「凄く故人らしい!」

「元気な時のそのまま!」

「めっちゃええ写真!」

と、ご好評頂きました。

 

 

以前から

「あるものを消すのは容易いが

無いものを作るのは難しい」

とお聞きしていた写真加工。

 

写真加工屋を依頼してるのは

尼崎の桑原写真さん

 

桑原さん、ありがとうございます♪

 

なお、このお話は

喪主様に許可を頂き

記事にさせていただいております。

 

喪主様、

ブログ掲載の許可をありがとうございます♪

 

 

 

 

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